クランクイン!
  •  安田章大が主演を務める舞台『髪結いの亭主』が、9月28日より新国立劇場 小劇場ほかで上演されることが決定した。脚本・演出は石黒麻衣が手がける。 1990年に公開されたパトリス・ルコント監督の代表作『髪結いの亭主』は、一人の男の純粋で偏愛的な恋心を描いたフランス映画の傑作。少年時代から「髪結いの女性と結婚すること」に憧れ続けた主人公は、大人になって理容師の女性と出会い、夢だった結婚生活を実現する。
     平穏で満ち足りた日々のなかで、愛することの歓びと儚さをユーモアと官能性を交えながら詩情豊かに映し出した本作は、恋愛映画の枠を超えた普遍的な愛の物語として世界中で高い評価を獲得。フランス映画界最高峰の映画賞である第16回セザール賞では、作品賞、監督賞、主演男優賞を含む7部門にノミネートされた。
     1991年の日本公開時には、ミニシアター文化が最盛期を迎えるなかで大きな話題を呼び、熱狂的な支持を獲得。ハリウッド映画とは一線を画す繊細な感情表現や洗練された映像美で、多くの映画ファンを魅了した。
     このたび、公開から30年以上を経た今なお、90年代のミニシアターブームを代表する名作として語り継がれる本作が、日本で初めて舞台化される。脚本・演出を手がけるのは、第33回読売演劇大賞優秀演出家賞を受賞した新進気鋭の劇作家・演出家、石黒麻衣。2025年に上演した劇団普通の『秘密』『季節』での演出が高く評価され、現代演劇界で存在感を高めている。
     石黒が主宰する劇団普通は、家族やきょうだい、友人といった身近な人間関係を題材に、独自の会話の間と身体性によって生み出される緊張感あふれる作品を特徴としている。何気ない日常のやり取りの中に潜む人間の本質を鋭く描き出す作風は、多くの観客や演劇関係者から高い評価を獲得。近年は、出身地である茨城県の方言を用いた全編方言芝居にも取り組み、茨城弁ならではのリズムや響きを生かした独自の演劇表現で注目を集めている。
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