映画『国宝』が、ついに邦画実写として22年ぶりに歴代興行収入1位を更新する快挙を達成した。監督を務めたのは、先ごろ開催された東京国際映画祭で、世界の映画界に貢献した映画人、そして映画界の未来を託していきたい映画人に贈られる「黒澤明賞」を受賞した李相日。興行収入173.7億円を突破し社会現象となっている『国宝』を筆頭に、これまでも常に観る者の心を揺さぶる作品を送り出してきた。そんな李監督が、小説を映像化ではなく“映画化”することの意味や、約3時間という上映時間が話題になった『国宝』をはじめ、長尺映画への解釈を語った。
■「2時間を超えて語るテーマはあるのか」――長尺映画への挑戦と必然性
映画界の巨匠の名を冠した賞の受賞理由に挙げられた「今後の日本映画、そして世界の映画を牽引することを期待できる人物」という言葉。それは、未来への期待であると同時に、作り手にとっては重圧にもなりうる。しかし、李監督は気負うことなく「牽引というのは、なかなか意識してするものでも、できるものでもないと思うので、何か次の人たちに繋がるような痕跡を残せたらいいなとは思いますけどね」と自らの創作への姿勢を語る。
■「2時間を超えて語るテーマはあるのか」――長尺映画への挑戦と必然性
映画界の巨匠の名を冠した賞の受賞理由に挙げられた「今後の日本映画、そして世界の映画を牽引することを期待できる人物」という言葉。それは、未来への期待であると同時に、作り手にとっては重圧にもなりうる。しかし、李監督は気負うことなく「牽引というのは、なかなか意識してするものでも、できるものでもないと思うので、何か次の人たちに繋がるような痕跡を残せたらいいなとは思いますけどね」と自らの創作への姿勢を語る。